モデム・ルーターとは?それぞれの役割と違いについて徹底解説

自宅をインターネット環境にする際に必ず出てくる「モデム」「ルーター」という単語。
皆さんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。

「モデム」「ルーター」ともにインターネットを利用するには必要なものになります。
今回はそんな理解できてそうで理解できていない「モデム」と「ルーター」について詳しく解説していきます。

「モデム」と「ルーター」の違い

「モデム」と「ルーター」両者の違いについて簡潔に言うと、「モデム」は通信信号を変換する装置で「ルーター」は複数の端末をインターネットに接続する装置になります。

それでは大まかなイメージが掴めたところで、それぞれについてより詳しくみていきましょう。

モデムとは

モデムとは光回線やADSLなどの回線の信号を、パソコンやスマートフォン、タブレットなどの端末が読み取れるデジタル信号に変換するための装置です。

インターネットが登場した1990年代の頃は電話回線を使ってインターネットに接続するダイヤルアップ接続が大半を占めていました。またそれ以降の2000年代前半に主流であったADSL回線も電話回線を使ったものであったため、当時はADSL専用のモデムが多く使われていました。

現在は光回線が主流になり、ADSLモデムから「ONU」と呼ばれる光回線終端装置へと変化しました。
ONUもモデムの違いは、従来は電話回線からの信号を変換していたところが、光ファイバーケーブルで送られる信号をデジタル信号に変換しているということだけになります。

光回線についてはWi-Fiがマルわかり!WiMAX・光回線の特徴を徹底解説をご参考ください。

 

ルーターとは

ルーターとはモデムやONUが変換したデジタル信号を家庭内のパソコンやスマートフォン、タブレットなどの複数の端末に届けるための装置です。

もちろんルーターを置かずにモデムやONUからLANケーブルを引っ張りパソコンに接続すればインターネットは使えますが、端末一台のみしかインターネット接続できませんし、なんと言ってもモデムやONUの近くでしか使えないのは不便です。光回線を使ってインターネットを使う際には、ルーターは必ず用意しておきましょう。

ルーターには各端末にデータを送受信する際、どのスマホから来ているデータなのか、パソコンから来ているデータなのかを識別する「ルート選択機能」が標準装備されています。
この「ルート選択機能」はルーターという名前の由来にもなっているのです。

有線と無線の2種類のルーターがある

ルーターには無線のものと有線のものがあります。一般的に無線のものがWi-Fiと呼ばれています。
有線接続と無線接続では用途によっては大きな違いがあるので、両者の違いについてしっかりと理解しておきましょう。

まず無線ルーターのいい点は、ケーブルがないので通信範囲内であれば自宅内のどこにいてもWi-Fiが繋がる且つ、パソコンやスマホ、タブレットといった具合に複数台のインターネット通信が可能ということです。反対に悪い点としては障害物がああったり、他の電波通信が邪魔して、インターネットにうまく繋がらないことがあることです。

対する有線ルーターのいい点はLANケーブルを直接パソコンに繋ぐので高速で安定した通信速度を利用することができます。
悪い点としては部屋の中にケーブルを這わせないといけないので、部屋の見た目が悪くなってしまいます。また、電話回線口からインターネット回線を引っ張ってくる場合はモデムやONUの置ける場所が限定されるので、離れた部屋までLANケーブルを引っ張るとなるとそれなりの工夫が必要になってきます。
このように、配線のデメリットはあるものの通信トラブルが少ない有線ルーターはパソコンなどでオンラインゲームをするときには最適でしょう。

また、Wi-Fiの配線を隠したい方は以下のサイトに様々な配線の隠し方が載っているので、他の方の収納を参考にしてみてくださいね。

RoomClip

ルーターは購入・レンタルどちらもできる

それではモデムやルーターなど通信機器のことが分かったところで、具体的な機器の揃え方についてみていきましょう。

モデムやONUに関しては光回線の契約をするとプロバイダー(回線会社)からレンタルできるので特段の準備は不要です。

最近ではルーターもプロバイダーからのレンタルができるようになっていますが、ルーターは自身で購入する方が多いようです。しかし、ECサイトや家電量販店でルーターを探してみても様々な種類のものがあります。

ここではルーターの選び方やおすすめの無線ルーターについてご紹介していきます。

ルーターの2.4GHz帯、5GHz帯・axやacについて

ルーターが発信する電波には、障害物に強く広範囲に届く2.4GHz帯と通信速度が速く他の電波干渉を受けにくい5GHz帯があります。

それでは、通信規格の違いについても見ていきましょう。よく無線ルーターのパッケージに「Wi-Fi6(ax)」や「Wi-Fi5(ac)」と記載されています。このように機器それぞれの周波数帯に使い分けることで、より快適なインターネット接続を行うことができるのです。ルーターのパッケージには以下のように通信速度が書いてありますが、あくまで理論上の数値になるので実際の通信速度は大きく下回るので、それを考慮した上で選ぶといいかもしれません。

2.4GHz帯・5GHz帯を使う時の注意点

Wi-Fiルーターの2.4GHz帯ですが使う際の注意点があります。

2.4GHz帯の周波数は広範囲に届くのですが、他の電子機器(電子レンジなど)がルーターの近くにあると接続が不安定になることがあります。
その理由は、なんとこれらの電子機器は2.4GHz帯の周波数を発しているのです。

2.4GHz帯は壁などの障害物には比較的強いのですが、一方で同じ周波数の電子機器が多いので電波干渉を受けやすくなるのが弱点でしょう。また、マンションの場合だと隣の人のWi-Fiの電波が干渉してくることもあります。
その場合は電波干渉を受けない5GHz帯に切り替えて使いましょう。
5GHz帯を使う時は障害物には気をつけてくださいね。

ルーターの形は2種類ある

ルーターの形は2種類あり、アンテナ内蔵型を外付け型が存在します。

アンテナ内蔵型のルーターは全方向へ電波が広がるので、家屋内の中心に設置できるとより効果的です。

対するアンテナ外付け型はアンテナの方向に電波を飛ばしているため、部屋の隅や2〜3階建ての一軒家などでも電波が遮断されることなく安心して使うことができます。

電波が端末に直接届くビームフォーミング機能

最近多くの無線ルーターに搭載されているビームフォーミング機能
私もこの機能が搭載されたルーターを使っています。

この機能はルーターから飛ばされる電波自体が指向性持つようになり、離れた場所にある端末にも直接電波が届くものになります。そのため家中どこにいてもルーターが自動で端末の位置情報をキャッチしてくれるため、安定した通信が可能になります。

以下は私が実際に使っているWi-Fiですがビームフォーミング機能が搭載されているのでおすすめです。

電波をより広範囲に飛ばすならメッシュWi-Fi

家庭内のどこにいてもルーターの近くにいるような高速で安定した通信環境にするにはメッシュWi-Fiがおすすめです。

メッシュWi-Fiは名前のとおり網目状にWi-Fi電波を張り巡らせることで、壁などの障害物や電子レンジなどの家電により電波障害を防ぎます。ですので、家中どこにいても良好なインターネット接続ができるのです。

ただ、一般的なルーターを複数用意すれば接続できるのかというとそうではありません。メッシュWi-Fi対応ルーターを複数個用意する必要があります。
モデムやONUに接続している親機と、各部屋に設置する子機の設置をすることで家の中の死角をカバーする仕組みになっています。
メッシュWi-Fi機器同士が連携することで最も速い電波に切り替えてくれるので、安定したインターネット環境が出来上がるのです。

まとめ

今回はインターネットに接続する際に欠かせない機器である、モデムやONU、ルーターについて解説しました。

モデムやONUは光回線などから送られてくる信号をパソコンなどの端末が読み取れる信号に変換するもので、ルーターはその変換した信号を複数の端末に送るためのものです。

基礎的な知識を知っておくことで、万が一のトラブル時でも慌てずに対処できるかもしれません。
ご自宅にあったインターネット環境を構築して快適な生活を過ごしてみてはいかがでしょうか。

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