2020年からテレワークが推進されデジタル社会は加速をするばかり。ついに現代社会は働く場所を選ばない時代に突入しました。しかし、それはインターネット環境が整っていることが大前提です。働く場所や住む場所も問わず仕事を行うにはいったいどのくらいの通信環境であればいいのでしょうか。そこで今回はインターネット速度の具体的な目安や測定方法、速度遅延の原因について詳しく解説していきます。
もくじ
通信速度を表す「Kbps」や「Mbps」ってなに?
はじめに通信速度を表す際に使われる「Kbps」や「Mbps」について紹介します。
一般的にインターネットの通信速度は「bps(ビーピーエス)」で表されており、その数値が大きいほど通信速度が速く安定しているといえます。
「bps」の語源は「Bit per second」の略になり、1秒間にどれくらいのデータ量を通信できるのかを表したものになります。
「1Kbps=1,000bps」で「1,000Kbps=1Mbps」となるので1Mbpsは100万個のデータを転送できる通信速度ということになります。
通信速度の測定方法
通信速度を測定する方法は測定ツールサイトを使います。
Googleの検索窓で「スピードテスト」と入力し検索するといくつか測定ツールサイトが出てくるので試してみましょう。
ここではその中でも特におすすめな測定ツールサイトをご紹介します。
通信速度測定サイトおすすめ3選
FAST.com
動画ストリーミングサービス「NETFLIX」が運営する測定ツールです。
アクセスしたら自動的に測定が開始されます。
測定され表示されるのは「下り」のみになりますが「詳細表示」をクリックすると「上り」の結果も表示されます。
SPEEDTEST
サイトデザインがカッコいい測定ツールです。
「GO」ボタンをクリックで測定できるのですが、測定中の画面もゲームのようなアニメーションなので退屈しません。
「上り」と「下り」の両方が表示されます。
ブロードバンドスピードテスト
「スピードテストを開始する」で「上り」「下り」の両方を測定することができます。
体感としては他のものよりも比較的に早く測定結果が出ました。
通信速度の基準にすべき速さとは?
快適にインターネットを利用できる通信速度とはいったいどのくらいの速度なのでしょうか。
一般的には通信速度が10Mbps〜30Mbpsあればいいと言われていますが、メールを送るだけなのか、動画を見るのかなど利用目的によっても変わってきます。
また通信速度には2種類のタイプがあり、データを送る(アップロードする)場合の「上り」、データを受け取る(ダウンロードする)場合の「下り」があります。
Webサイトの閲覧、動画視聴など一般的な用途で重要なのは「下り」の速度になります。
ここでは利用目的別に通信速度の目安について解説していきます。
メールやLINEなどを送受信する場合
メッセージを快適にやりとりする上での基準となる速度は、下り128Kbps〜1Mbpsになります。
最低値の128Kbpsだと文章のみのやりとりなら特に問題ないのですが、動画などのファイルが添付されている場合はダウンロードするのに多少の時間がかかってしまいます。
Webサイトの閲覧をする場合
一般的にサイトの閲覧をする時に最適な通信速度は、下り1Mbps〜10Mbpsが基準になります。
画像や動画などの多いサイトであれば最低でも3Mbpsは欲しいところではありますが、文章が主体のサイトであれば1Mbpsでも閲覧できるでしょう。
動画を視聴する場合
YouTubeやNETFLIXなどで動画を視聴する場合は、下り5Mbps〜20Mbpsが基準となります。
また最近話題の4Kのような高解像度の動画を視聴する場合は最低でも25Mbpsあるのが望ましいです。
以下はYoutubeが推奨している通信速度になります。
ご参考にしてみてはいかがでしょう。
動画の解像度 推奨される持続的な速度 4K 20 Mbps HD 1080p 5 Mbps HD 720p 2.5 Mbps SD 480p 1.1 Mbps SD 360p 0.7 Mbps
通信速度が遅くなる原因とは
リモート会議中に突然電波が悪くなり、画面が止まってしまった!
動画コンテンツを視聴しようと思ったらずっとグルグルをインジケーターが回っている!
そんな経験はありませんか?
安定したインターネット回線だときき契約したのにどうなってるんだ!と腹立たしく思うかもしれません。
実はどんなに通信の安定した光回線であってもWiMAXであってもインターネットの回線が遅い時があります。
ここでは、その主な原因についてみていきましょう。
大量のアクセスによるもの
インターネットの通信が遅い主な原因は回線にアクセスが集中していることが多いです。
アクセスが集中し繋がりにくくなることを輻輳(ふくそう)と言います。
この輻輳を改善するには、PPPoE方式の接続回線をIPoE方式に変更することで回線が繋がりやすくなります。
PPPoE方式とIPoE方式とは?それぞれについて分かりやすく解説
障害物や通信領域によるもの
Wi-Fiを無線で繋いでいる場合は自宅内の家具などの障害物により通信速度が遅くなることがあります。
この場合は有線接続すると繋がりやすくなることが多いです。
またルーター自体の無線LANを飛ばせる範囲が狭い場合もあります。
ルーター購入時に箱に書いてある無線LANを飛ばせる範囲が、自宅の間取りよりも小さい場合は通信が届きにくくなってしまいます。
もし既に買ってあるルーターが無線可能域が狭い場合は、中継機を使って通信エリアを拡大してみましょう。
機器の接触不良
そもそもでルーターが壊れていたり古い型番のものだと高速通信に対応していなかったりとスペック面で劣ってしまいます。また、規格外のLANケーブルを使っている場合も通信速度が落ちてしまう原因にもなります。
ルーターやケーブルの問題である場合は早いうちに買い替えることをおすすめします。
パソコン本体によるもの
Wi-Fiに接続している機器自体が古いOSであったり、更新プログラムやキャッシュが溜まっていると通信速度が落ちる原因にもなります。
更新プログラムが多い場合は更新を完了させると多少改善されますし、キャッシュも削除することで通信速度が処理速度が速くなります。
OSが問題の場合だと基本的にはアップデートすることで改善されますが、Windowsだと「Windows10に対応していない」macだと「Big Sur」に対応していないなど本体自体を買い替えないと改善できない場合もあります。
まとめ
今回は快適にインターネットが使える通信速度について解説しました。
通常の業務や普段Webサイトを閲覧したり、メッセージやメールなどの文章で連絡をとる際は下り10Mbpsあれば問題ないでしょう。
しかし、動画やWeb会議などを利用する際は安心して使えるのは下り20Mbps以上あるのが望ましいといえます。
また今回ご紹介した通信速度が遅い場合の原因に当てはらない場合は契約しているプロバイダに直接問い合わせてみることをおすすめします。
今回ご紹介した内容をご参考にぜひ、快適なインターネット生活をお楽しみください!