こんにちは!
今回は大注目のメタバースについて書いていきます!
2021年10月28日、Facebook社が社名を『Meta(メタ)』に変更するというニュースが話題になりました。
また、それに続くようにYoutubeまでもがメタバースへの参入を検討していることを発表しました。
最近ではTVのワイドショーなどでも積極的に取り上げられ、賛否両論が生まれています。
皆さんの中での『メタバース』のイメージはどんなものですか?
前者の意見に関しては、10年前にスマホが登場した当時「ガラケーで十分でしょ」と言っていたことと非常に似ています。
ですので、言わずもがなテクノロジーや世間の進みに合わせて知らず知らずのうちにメタバースの世界に入り込んでいるでしょう。
後者の意見に関しては、8割がた正解です。
たしかに、MMOゲーム(大規模多人数同時参加型オンラインRPG)の世界では10年以上前からメタバースと同じ世界観は存在していました。
これが、昨今登場したブロックチェーンとWeb3という概念の誕生によりゲームではなく、リアルに再現されるという認識を持っていただければと思います。
核して、テクノロジーというのは知らず知らずの内に私たちの生活に浸透し、それがなくてはならないものになるものです。
これからの10年後、20年後の未来は今の私たちが想像すらしていないような世界、新しい常識が存在していることでしょう。
前置きが長くなりましたが、それではいよいよ本題の『メタバース』について詳しく解説していきます。
もくじ
メタバースとは
メタバースとは一般的には「仮想世界」のことを指しますが、それはあまりにも抽象的です。
具体的に言うと「人々は相互交流でき、共存する可能性を秘めた3次元の仮想空間」です。
イメージとしては2020年、コロナ禍で大ヒットした『あつまれ どうぶつの森』や『フォートナイト』、『ファイナルファンタジー14』などゲームの世界でのコミュニティが現実世界で実現することになります。
そもそものメタバースの語源は「Meta(超越した)」と「Universe(宇宙)」、つまり第二の宇宙空間という意味になります。
メタバースとは、身体は現実世界にある状態で仮想空間に入り、現実世界と同じように行動することができる空間の総称です。
メタバースの定義
ここまでメタバースの概念について解説しましたが、
「結局何をメタバースというの?」
「ゲーム世界=メタバース?」
といった疑問が湧いてくるかと思います。
現状はメタバースというバズワードだけが先走ってしまっているので、ここに定義をまとめておきます。
- 永続的に存在すること
- リアルタイム性があること
- 無制限に同時接続できること
- 経済圏があること
- 相互運用性があること
それぞれの定義について解説していきます。
尚、ここで解説するのは筆者の独断的な偏見や考えではなく、アメリカはシリコンバレーの投資家であるマシュー・ボール氏が2020年1月に自身のブログで唱えたものに沿って解説しています。
参考記事:https://www.matthewball.vc/all/themetaverse
永続的に存在する
メタバースの1つ目の定義として、「どんなことがあっても停止したり終了することがなく、永遠に続くこと」が挙げられています。
これはブロックチェーンに接続することで満たされます。
既存のサービスで説明するとどんなアプリであってもAWSなどのサーバーで動いているので、万が一AWS提供元のAmazon社が倒産などをしたらAWSにつながったアプリは全て止まってしまいます。
またブロックチェーンがあることで、メタバースの中で起こった出来事が全て歴史(ブロックチェーン)に刻まれるので、私たちが生きる現実世界以上に確かな事実、歴史として残すことが可能になります。
↓↓↓ブロックチェーンについて詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください↓↓↓
リアルタイムである
メタバースの2つ目の定義として、「リアルタイムでコミュニケーションが取れる」挙げられています。
これまでは技術的な側面により、実現するに至らなかったのですが5G、6G、7Gと通信速度が爆発的に向上していくことで叶うようになっていきます。
通信技術の発展により、今後は私たちの想像を遥かに超越してくるようなことが実現されて行っても何ら不思議ではありません。
無制限に同時接続ができる
メタバースの3つ目の定義として、「同時に接続できる人数が無制限であること」が挙げられています。
これは世界中の人がいつでもすぐに接続できなければ意味がないということを表しています。
「さあ、今からメタバースでイベントに参加するぞ!」となった時に人数制限によりアクセスできませんと言われてしまってはいけません。
また夢の国(メタバース)に接続しているのに現実世界で人数が…と言われてしまうと、没入感すらも失われかねませんし、従来のMMORPGゲームやclusterアプリで起こる何人目からはワールドBですといった形で、外見は同じ空間なのに友達のいる世界とは違うところに飛ばされるようなことはあってはいけないのです。
これに関しても5G、6G、7Gと通信技術が進むことによって解消されると言われています。
経済圏がある
メタバースの4つ目の定義は「メタバース空間内に経済があること」が挙げられています。
現実世界でも様々な文明や社会システム、学校や会社があったりすることで経済が回っています。
そういったリアルと遜色ない経済圏がメタバースにも必要不可欠です。
これは既存のゲームでも存在しています。
例えばモンスターを倒すと報酬が得られて、獲得した報酬で武器や防具を買って、要らないアイテムを売って得たお金で農場を強化して、そこで採れたものでさらに武器を強化して…といったことで経済が回っています。
これをメタバースに置き換えると、メタバース空間のゲームで稼いだ報酬を仮想通貨に変換して、さらに現実世界で使えるお金のドルや円に換金するといったことができるようになります。
人類史上最後のフロンティアといわれるメタバースで生活するには経済圏があることは欠かせない要件です。
相互運用性(インターオペライラビリティ)がある
メタバースの5つ目の定義は「相互運用性(垣根のないシームレスな体験)があること」が挙げられています。
これは『マルチバース的な考え方』とも言われています。
メタバースには様々なプラットフォームがありますが、決してどこか一つのプラットフォームが牛耳ってしまってはいけないのです。
なぜなら、ブロックチェーンが存在していることで、Aというメタバース空間で稼いだお金(ETH)は別のBというメタバース空間にも持っていくことが可能になっているからです。
ブロックチェーンがない従来ではあり得なかったことが、メタバースとブロックチェーンによって可能になります。
しかし、現状は仮想通貨とリアルマネーの交換には取引所や銀行を通さなければいけないので、多くの人にとって参入してくるには障壁が高いのです。
この部分をもっとシームレスに行えるようにすることが今後の課題になっています。
メタバースの具体例
『メタバース』という概念は、何年も前から映画やアニメでは描かれてきました。
以下に挙げている作品はその具体例です。
- 『ソードアート・オンライン(SAO)』
- 『竜とそばかすの姫』
- 『HELLO WORLD』
- 『マトリックス』
- 『レディ・プレイヤー1』
それぞれについてネタバレしない程度に解説していきます。
ソードアート・オンライン(SAO)
『ソードアート・オンライン(SAO)』はライトノベルが原作のアニメ作品です。
人気の高い作品なので多くのゲームとのコラボなどもされています。
SAOでは、現実世界(リアルワールド)に住んでいる主人公たちがヘッドマウント装置(作中では『ナーヴギア』と呼ばれている)を装着し、VRMMORPG(仮想大規模オンラインロールプレイングゲーム)にフルダイブし、数々の困難に立ち向かいながらもバーチャル空間内で懸命に生きる姿が鮮明に描かれています。
現実にはそれぞれ異なる場所にいながらも、バーチャル空間で同じ空間に居合わせるといったメタバースが浸透した世界をイメージしやすい作品になっています。
竜とそばかすの姫
『竜とそばかすの姫』は2021年に公開された細田守監督の映画作品です。
現実世界では田舎に住む17歳の女子高校生(主人公)は幼い頃に母を亡くしたことをきっかけに、大好きだった歌を歌うことができなくなっていました。
しかし、親友に誘われるがままに登録したインターネット上の仮想空間(作中では『U(ユー)』と呼ばれている)で歌を歌ったことがきっかけになり、仮想空間では誰もが知る歌姫へとなります。
現実世界の自分と仮想空間での自分という、メタバースで実現されるであろう人格の使い分けが見事に表現された作品です。
HELLO WORLD
『HELLO WORLD』は2019年に公開された伊藤智彦監督の映画作品です。
伊藤智彦監督は前述した『竜とそばかすの姫』の細田守監督の作品『サマーウォーズ』で助監督を務めたり『劇場版ソードアート・オンライン-オーディショナル・スケール』など数々の日本アニメーション作品を牽引してきた人物です。
本作は、過去の過ちを繰り返さないように主人公が現在と過去を行き来するタイムトラベル要素と仮想空間を混ぜ合わせたストーリーです。
後述しますが、メタバースの世界が広がることで私たち人類が長年思い描いていた時空間の行き来(タイムトラベル)ができることをイメージできる作品になっています。
マトリックス
『マトリックス』は1999年に公開されたキヌア・リーヴス主演のSFアクション映画です。
本作では、現実世界では全ての人間の脳にマイクロチップが埋め込まれており、ブレインマシーンと接続することでメタバース(作中ではマトリックスと呼ばれている)に入ることができるように描かれています。
また現実世界ではコンピューター(AI)に支配されており、全人類はカプセルようなものの中で眠っています。
主人公たち以外は常時メタバースで生活している、つまりメタバースこそが現実世界だと思い込んでいる状態になっています。
この作品はメタバースを過大に表現しすぎているという意見もありますが、このままテクノロジーが進んでいくとマトリックスで描かれたような世界が現実になるのも、そう遠くない将来かもしれません。
レディ・プレイヤー1
『レディ・プレイヤー1』は2018年に公開されたスティーヴン・スピルバーグ監督のSF映画です。
本作では、自身が様々なアバターになることができ、メタバース(作中ではオアシスと呼ばれている)内では食事と排泄以外の全てのことが可能になるとされています。
例えば、ある人はゲームの世界をリアルに体験し、またある人はクラブハウスで宙を舞いながら踊っている。
全てが可能な世界であることから、人々はメタバース(オアシス)内で生活をするようになります。
そのため、現実世界は荒廃しており街にいる人すべてがVRゴーグルをつけて身体を動かしている情景も作中では描かれています。
メタバースで可能になることがイメージしやすい作品です。
メタバースが身体に及ぼす影響
ここまでメタバースをイメージできる映像作品について紹介しました。
しかし、どの作中でもメタバースが可能にすることとは裏腹に、メタバースによる悪影響も存在していました。
事実、そういった陰謀論などが出てきていることも確かです。
ここではメタバースが及ぼす悪影響を紹介していきます。
高い倫理観を保たなければいけない
メタバースでは現実世界と同じ体験もしくはそれ以上の体験が得られるように今後なっていくでしょう。
そうなると従来のゲームが登場した当時から懸念されていたゲーム脳、例えばFPS(3Dシューティングゲーム)などで人や生物を撃つことに没入してしまうと現実世界との見分けがつかなくなるといったことが発生しかねません。
有名な実験でこんなものがあります。
目隠しをして手と足を拘束し身動きが取れないようにしてその被験者の耳元でアイロンのスチームの音を聞かせました。
被験者は目隠しをしているので、実験者が何を持っているのはわからないがスチームの音を聞いて火傷をするくらい熱い物を持っているという認識がはっきりありました。
そして実験者はスチームの音を被験者に聞かせながら、熱せられていない触っても熱くないただの鉄の棒を被験者の腕に押し付けた瞬間、被験者の腕はものすごい火傷を負い気絶してしまいました。
普通の人間なら、鉄の棒を腕に押し付けられても当然火傷などしませんが、
この被験者の場合は、まず目隠しと手を拘束されてるので不安とストレスが高くなり、更に耳元のスチームの音で恐怖と記憶(スチームは熱いという過去の記憶)を与え、体が極限な状態になったので、熱くない鉄の棒を腕に当てたら脳が錯覚を起こし火傷を起こしてしまったのです。
引用:http://taketora.jp/blog/pain/
人間の脳は錯覚や思い込みによって身体に信号を送っているのです。
VRゴーグルを朝から晩まで装着し、ゲームの世界で殺戮を繰り返した子供が大人になった時には、私たちの想像もつかないような倫理観を持ってしまった人間になっているかもしれません。
またそのような人間、ある種の殺戮マシーンのような人間を悪用しようと考えるような組織も出てくるかもしれません。
メタバースネイティブな時代においては倫理観や自身の精神を保つことは重要になります。
また、そのような倫理観にならないような社会システムを大人は作っていかなければいけないのです。
まとめ
メタバースは今後大きく成長する市場であると多くの専門家や投資家から注目されています。
通信回線の発展にも関係してくるので今回ご紹介した映像作品のような世界になるには、少なくとも5〜10年はかかるのではないかと言われています。
しかし、私たちの生活にメタバースが浸透した時には、今では想像もできないような未来になっていることは確かです。
今のうちにVRゲームやメタバース空間で開催されるイベントに参加したりしてみてはいかがでしょう。
近未来にワクワクできるのでおすすめですよ!